ペット可の賃貸物件の探し方を徹底解説!注意点や入居後の対策も紹介

賃貸でペット可の物件は数が少なく、物件を探す際にとても苦労します。

また、ペット可の物件は敷金が1ヵ月分加算されるなど初期費用も高くなる傾向があります。

そこで本記事では、ペットと一緒に暮らしたい方、ペットをお迎えしたい方のために、理想のお部屋探しのコツや内見のポイント、注意すべきことをご紹介します。

快適なペットとの生活を過ごすために、ぜひ本記事を参考にしてください。

賃貸のペット可物件が少ない理由

賃貸のペット可物件は需要がとても高いですが、出回っている物件数が少ないです。

ペット可物件は設備に費用がかかり、周辺住民のペットに関する苦情が多いことから、大家さんもペット可にできない事情があります。

まずは、ペット可物件が少ない3つの理由をご紹介します。

  • 原状回復のリフォームに費用がかかる
  • ペットの騒音や糞尿に対する苦情が多い
  • 簡単にペット不可に戻せない

原状回復のリフォームに費用がかかる

賃貸物件にペットも一緒に住む場合、ペットの糞尿の臭いや壁紙の傷など、原状回復費用がかかります。

さらに、部屋の状態によってはリフォーム工事をしなければなりません。

大家さん側にとっては、家賃収入があっても設備費用がかかり収益性が少なくなるので、ペット可物件にできない事情があります。

ペットの騒音や糞尿に対する苦情が多い

ペットの鳴き声は動物が嫌いな方にとって、苦痛でしかありません。

特に犬や猫の鳴き声はかなり大きいので、隣の住人が騒音に悩まされます。

そして、犬の散歩時の糞尿の始末をしない、共有部にペットを歩かせるなど、マナーを守らない方もいます。

そのため、物件がペット可でも近隣住民からの苦情やトラブルが多いと言われています。

簡単にペット不可に戻せない

一度ペット可の物件にすると、ペット不可の物件に戻すことが難しいのも、ペット可物件が少ない理由の一つです。

条件変更は、すでに住んでいる入居者とトラブルになる可能性が高いので、大家さん側としては避けたいのが本音です。

また、ペット可物件をペット不可に変更する場合、既存の入居者全員に同意を得るなど大家さん側に時間と労力がかかります。

ペット可物件に需要があっても、管理する側は負担になるので、飼育を認めない大家さんが多いです。

賃貸のペット可物件を探すコツ

次に理想の物件が見つかるように、ペット可物件を探すコツをご紹介します。

出ている物件数が少ないため情報を常に入れておく、希望条件を緩めるなど、見つけやすい状況にすることが重要です。

ペット可物件を探すコツとして、以下の4つのポイントを参考にしてください。

  • 新着情報が入るようにする
  • エリアを広げて検索する
  • アパートやマンションだけでなく一軒家も検討する
  • ペット可物件に強い不動産業者を選ぶ

新着情報が入るようにする

賃貸のペット可物件は出回っている物件数が少ないので、できるだけ新しい物件情報が入るようにしましょう。

最近では、賃貸探しアプリの通知機能や物件情報のメール送付サービスがたくさんあるので、それらを活用することをオススメします。

エリアを広げて検索する

ペット可物件を探している場合は、希望エリアを広げて探すことをオススメします。

物件数が少ない中で限られたエリアで探してしまうと、理想の物件が見つかりにくくなります。

できるだけ、居住エリアを広げて探してみましょう。

アパートやマンションだけでなく一軒家も検討する

ペット可物件は、集合住宅だけではありません。賃貸の一軒家(一戸建て)もオススメです。

一軒家は一人暮らしの方には広すぎて使いにくいですが、集合住宅より騒音を気にする必要がありません。

そして、犬や猫にとっても、自由に動ける空間が広いとストレスが溜まりにくくなります。

一軒家はDIYが可能な物件もあるので、選択肢として検討してみてください。

ペット可物件に強い不動産業者を選ぶ

最近は、犬可、猫可に特化した不動産業者があります。

ペット可物件に限りがあるので、専門的に物件を取り扱っている業者に相談するのもオススメです。

そして、不動産業者の中にも動物飼育に詳しいスタッフもいるので、ペットに優しい物件についてアドバイスをもらうことができます。

賃貸のペット可物件の内見ポイント

賃貸のペット可の内見は、必ず現地で内見することをオススメします。

飼い主の住み心地はもちろん、ペットにストレスを与えないことも考える必要があります。

内見の際には、以下の4つのポイントを確認するようにしましょう。

  • 周辺環境
  • 居室の床材
  • 防音性
  • 部屋の設備と間取り

周辺環境

ペット可物件は、物件だけでなく周辺環境も確認する必要があります。

特に犬を飼っている方は散歩が必要になるので、車の通行量の有無や近くにペットが入れる公園や遊び場の有無も確認しましょう。

そして、ペットの体調不良に備えて、動物病院の場所を確認することも肝心です。

猫の場合は静かな場所を好むので、閑静な場所をオススメします。

車の音など、騒音は猫にとってストレスになります。できるだけ、猫のストレスにならない場所を選びましょう。

居室の床材

犬や猫は床が硬いと後々、足腰を悪くしてしまいます。

なので、できるだけ床材が硬くない物件を選ぶのが良いでしょう。

また、カーペットの場合はペットの糞尿で汚れる可能性があります。

DIYでクッションフロアを取り付ける、またはタイルカーペットを自分で用意するなど、床の養生が必要です。

防音性

ペットの鳴き声はかなり大きいので、防音性も内見時に確かめる必要があります。

壁を叩いて軽い音が鳴る場合は、音が響きやすいので避けるようにしましょう。

防音性が気になる場合は、吸音材や防音マットをDIYで取り付けるなどして対策しましょう。

賃貸の防音対策については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

自分でできる!賃貸の壁や窓のおすすめ防音対策を紹介【DIY】

部屋の設備と間取り

飼っているペットによって、物件の選び方も変わります。

ペットと一緒に快適な暮らしをするためには、動物に合わせた物件探しも大切です。

ペット別のお部屋のポイントをご紹介します。

犬の場合

犬は運動量が多く吠えるので、広い間取りと防音性が高い居室がオススメです。

居室は脱走の可能性もあるので、玄関ドアがある物件にしましょう。

さらにフローリングは足腰を痛めやすいので、カーペットが敷きやすいかも確認すると良いでしょう。

最近は、玄関にケージが付いている部屋やペットドアのある物件もあります。

また、マンションの場合は共用部の廊下を歩くことは禁止されています。共用部のルールが犬にとって快適なのかも内見時に確認しましょう。

猫の場合

猫は大人気ですが、デリケートで自由に行動します。

そのため、間取りや天井の高さなどに注意する箇所が多くあります。

キャットタワーが設置できたり、大きな窓がないとストレスを感じるので、天井の高さがある物件がオススメです。

さらに、好奇心旺盛なので、脱走はもちろんキッチンにも侵入します。猫が出入りして危険なものがないか確認しましょう。

そして、猫は高いところにいるのが好きなので、怪我しないように配慮しなければいけません。

他には、日当たりが良い窓があることもポイントです。

猫は体温調節とノミやダニの付着を防ぐ為に日光浴をします。日光浴がしやすいように、日当たりと窓の大きさも選択肢に入れましょう。

小動物の場合

ハムスターやモルモットなど、小動物は一人暮らしでも飼いやすいです。

狭い部屋でも飼育可能なので、部屋の間取りを選ばずに物件選びができます。

注意点はハムスターやモルモットは温度調節が苦手なので、コンセントの場所や日当たりが良く、室温が上がりにくい場所が適しています。

周辺環境は動物病院の確保が重要で、特に小動物を診察する動物病院が少ないので、診察できる動物病院が近くにある場所がオススメです。

鳥の場合

鳥は放し飼いするかどうかで、物件の選ぶポイントが変わります。

放し飼いが出来る場合は、天井が高い物件がオススメです。

さらに、鳥の種類によっては鳴き声の音量が大きい鳥もいるので、防音性が高い物件を選ぶと良いでしょう。

水槽が必要な動物(カメ・熱帯魚・爬虫類)の場合

カメや熱帯魚などの水槽が必要な動物の場合は、コンセントの個数と水槽が起きやすい間取りを考えて物件を探しましょう。

さらに熱帯魚は酸素ポンプを使用します。大きな音が出ないように、近隣の方に配慮して音が出ないようにしましょう。

そして、水槽の掃除がしやすいように水周り設備の使いやすさも重要です。

賃貸のペット可物件で入居時に気をつけたいこと

賃貸のペット可物件は、賃貸契約時の初期費用がペットなしの方より高くなります。

そして、物件ごとにペット飼育に関するルールが定められています。

良い物件が決まっても、初期費用が高い、ルールがあるなんて知らなかったという事がないように、気をつけるポイントをご紹介します。

  • 物件で飼育動物の種類や個体数が定められている
  • 初期費用の見積もりを確認する
  • マンション共用部のルールを確認する
  • 退去時の費用や条件を確認する

物件で飼育動物の種類や個体数が定められている

物件によって、飼育できる動物と個体数が限られていることがあります。

例えば、猫は爪とぎの習慣やニオイが付きやすいので、猫の飼育を許可しない物件は多い傾向があります。

そして、鳥の場合は羽が落ちたり臭いの問題で、放し飼いを認めない物件もあります。

ペット可物件でも飼えない動物や個体数に制限があるので、特に多頭飼いをしている方やこれからペットをお迎えしたい方は、大家さんや不動産業者に交渉しましょう。

初期費用の見積もりを確認する

ペット可物件は、初期費用がペットなしの方より高くなります。

動物を飼育する方は、敷金をプラス1ヵ月分増額します。

敷金は物件の維持管理のために使用するお金なので、物件の補修費を想定して増額されます。

さらに、諸費用に消毒代とハウスクリーニング代を事前に請求される可能性もあるので、見積もり段階で事前に確認するようにしましょう。

マンション共用部のルールを確認する

マンションでペットを飼育する場合は、共用部の廊下でペットを歩かせることができません。

そのため、マンションの廊下を通過する場合は、犬を抱きかかえるかカートに乗せる必要があります。

廊下から屋外まで近いマンションは手間がかかりませんが、タワーマンションの場合、屋外に行くまで時間がかかります。

さらに大型犬はペットを抱きかかえて散歩するのはかなりの負担です。

マンション共用部のルール違反をすると、最悪の場合、退去命令がでる可能性があるので、共用部のルールについて自分が使い勝手が良いのかも確かめましょう。

退去時の費用や条件を確認する

ペット可物件の場合は、必ず退去時の費用や条件を調べておきましょう。

退去時の立会いで経年劣化が認められず、原状回復費用を請求されることも珍しくありません。

主に請求される箇所は、下記のとおりです。

  • 壁紙の汚れ・傷・破れ
  • フローリング・畳の汚れや傷
  • 柱の傷
  • ふすま・障子の汚れや破れ
  • ペットの臭い

原状回復ガイドラインを確認し、修繕費用を請求されないように物件を大切に使用しましょう。

さらに、修繕費用の他にハウスクリーニング代と短期で退去した場合は、短期退去違約金も発生します。

ペット可物件は、初期費用と同時に退去費用もかかります。

引っ越しがスムーズにできるように退去時のスケジュールも把握しておきましょう。

ペットと一緒に暮らすためのトラブル対策

ペット可物件に入居した後も気をつける事があります。

例えば部屋の設備を破損させない、他の住人に迷惑を掛けないなど、飼い主として責任を果たさなければいけません。

次に、ペットによる部屋の器物の破損や隣人に対するトラブル対策をご紹介します。

  • 騒音対策を行う
  • 糞尿の始末を行う
  • 居室のニオイ対策を行う
  • 居室の傷対策を行う
  • ペットの脱走防止策を行う

騒音対策を行う

犬や猫の鳴き声は音量が大きく、隣の住人にも聞こえるので、騒音対策を必ず行いましょう。

具体的な対策は、ペットのしつけ、防音対策グッズの設置です。

ペットが飼い主に不満を訴える時の鳴き声はかなり大きいですが、しつけによって改善が可能です。

近隣住民の方から自分のペットをかわいがって貰えるように、騒音対策は必ず行いましょう。

糞尿の始末を行う

騒音対策と同様に糞尿の始末も飼い主の責任です。

糞尿は不快な臭いを発して、とても不衛生です。

特に周辺住民のベランダや庭にした犬の糞尿の始末をしないことで、損害賠償請求されることもあります。

犬の散歩のときには、必ず糞尿の始末ができるグッズを持ち歩くようにしましょう。

居室のニオイ対策を行う

居室の糞尿の臭い対策は必須です。

居室に臭いが付いてしまうと、原状回復として消毒費用を請求される可能性があります。

特にペットを飼っていると、脱走防止のために窓を開けることが難しくなります。

空気清浄機の設置やペットに害を与えない消臭剤の使用、さらにトイレの清掃など、臭いが付かないように対策するようにしましょう。

居室の傷対策を行う

ペットを飼っている居室の退去費用は、経年劣化が認められないケースがあります。

そして、日常的なひっかきや噛みちぎりによる傷は、火災保険で補償できません。

爪研ぎポールや壁紙の剥がれを予防するグッズを取り入れて、傷対策をしっかり行うようにしましょう。

特に猫と鳥は自由に動くので、傷対策は必須です。

ペットの脱走防止策を行う

ペットの脱走防止対策はとても重要です。犬と猫だけでなく、どの動物に対しても行う必要があります。

例えば、人に危害を与える爬虫類が脱走し、警察が出動する事例もあります。中には車と接触して死亡する事故もあります。

脱走対策は自分の家族を守るための大切な心配りです。 

対策方法として、物件選びの時点で部屋と玄関との間に仕切りのある部屋を選ぶ、玄関に侵入防止柵を設置するなど、様々な方法があります。

ペットの脱走対策も飼い主の責任なので、しっかり行うようにしてください。

まとめ

賃貸のペット可物件は需要が高いですが、大家さん側の物件管理や近隣住民の対応に労力がかかるので、物件数はとても少ないです。

ペット可物件を探すには、検索エリアを広くしたり、集合住宅にこだわらないなど、見つかりやすくすることが大切です。

最近では、ペット可物件に特化した不動産業者やペット共生物件もあるので、検討してみてください。

さらに気に入った物件が見つかっても、物件ごとに飼育ルールがあったり、初期費用が高くなることがあります。

入居後にトラブルにならないように、事前に内見時に確認するようにしてください。

また、入居後のトラブル対策も大切です。

ペットによる騒音や臭い、設備の破損など、考えられるトラブルは事前に対策するようにしましょう。

ペット可物件は、経年劣化が認められないケースがあります。退去時に原状回復費用を請求される可能性があるので、十分に注意してください。

ペットがいる方の物件選びは、飼い主だけでなくペットの立場で考えることも大切です。

愛するペットのためにも、本記事の内容を参考にして物件を探してみてください。

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