STOOL 60 VILLI

アルヴァ・アアルトが1933年にデザインした「スツール 60」は、アルテックを象徴するアイコン的プロダクトです。スツールとして、サイドテーブルとして、ディスプレイ台として、あらゆる使い方ができる汎用性があります。アルヴァ・アアルトが開発した、フィンランドバーチ材を直角に曲げる技術「L - レッグ」を応用したシリーズのひとつでもあり、3本の脚と1つの座面という最小限の部品で構成されています。「スツール 60 ヴィッリ」は、「スツール 60」の90周年である2023年、新たな木材選定基準を採用し、より自然そのままに近い状態のフィンランド産バーチ材を用いた初めての製品です。アルテックとイタリアのデザインスタジオのフォルマファンタズマは、2020年からの協働とリサーチを踏まえ、「Wild Birch＝自然そのままの白樺」という新たな木材選定基準を考案しました。近年、世界的な気候変動と工業化の影響で、樹皮の痕跡、枝の節、昆虫による跡、黒い芯など自然ならではの特徴がますます多く表出するようになりました。この変化に対する答えとして、森林のあるがままの美しさを讃えるとともに、現代社会への少しの皮肉を込めたストーリーを体現化しています。自然素材ならではの不揃いな品質を等しく称賛し、個々の木材に表れる自然が刻む痕跡を唯一無二の証としています。それはサステナビリティに対する新たな価値の提案に繋がります。また、経済的かつ環境に優しいフラットパックで出荷され、持ち主が自ら組み立てるよう、物流までを含めてデザインされています。

出典：https://flymee.jp/