賃貸でのトイレの故障や水漏れなどの水回りトラブル対処法を解説!

日常生活を送る中でトラブルは付きものですが、水回りのトラブルは生活への影響が大きく、素人が簡単に対処できるものでもなく、パニックになってしまいがちです。

生活において水が最も重要と言っても過言ではなく、排水の詰まりや水漏れ等のトラブルによって水が使えないとなると、相当なストレスを感じるでしょう。

そこでこの記事では、賃貸物件でトイレのトラブルが発生した際の対処法について詳しく解説します。

また、賃貸物件の修繕に関する対処のポイントもご紹介するので、ぜひ本記事を参考にしてください。

トイレのトラブルが発生した際の対処法

トイレが詰まって水が流れなくなってしまったり、水が漏れてきて床が水浸しになってしまったりなど、トイレが故障した時は、まず賃貸借契約書を確認してください。

多くの場合、トイレが故障した際は、まず貸主や管理会社に連絡するように決められています。

貸主や管理会社に連絡せず、自分で修理の手配をしても問題はありませんが、貸主や管理会社には、きちんとした住環境を提供する義務があるため、設備が故障したり劣化した場合は貸主が修繕費を負担します。

「〇〇が故障した」という情報は、他の故障や劣化を事前に検知する判断材料でもあるので、事後になってしまっても必ず連絡するようにしてください。

特に水漏れの場合、下の階の部屋や隣の部屋にまで水漏れが伝わってしまうケースもあります。

マンションなどは、共同の生活空間でもあるので、水漏れは自分だけに関係するトラブルとして完結させるのではなく、しっかり管理者に連絡することが大切です。

トラブルが発生すると焦ってしまったり、時間帯によってはすぐに連絡が取れない場合もあると思いますが、できるだけ貸主や管理会社に連絡を取り、状況の認識をしてもらってから対処を始めたほうが良いでしょう。

修理費用の負担について

トイレが故障した際の費用負担について解説します。

修理は素人が簡単にできるものでもないため、業者を手配して修理してもらう必要があり、修理費用が発生します。

この修理費用の負担者も契約書で定められていますが、基本的には貸主負担とされている契約がほとんどです。

民法606条にも貸主の修繕義務が定められており、トイレの修理費用は、貸主が負担すると考えるのが自然です。

しかし、当然例外もあるので注意してください。

主に以下の2つの場合、修理費用は借主の負担になります。

  • 入居者の故意または過失が原因の場合
  • 契約書に特約がある場合

入居者の故意または過失が原因の場合

故障の原因が入居者の故意や過失である場合、自分が壊したので当然ですが、修理費用は借主が負担します。

貸主の修繕義務はあくまで経年劣化による故障や、普通の使い方をしていたのに故障してしまったやむを得ない場合です。

わざと壊したり、本来の用途とは違った使い方をして壊した場合の責任は入居者がとらなければなりません。

契約書に特約がある場合

賃貸契約を結ぶ際、修繕の責任が貸主と借主のどちらにあるのか、必ず定めてあります。

その中で、貸主側の一定の修繕義務を免除する特約が書かれていることがあります。代表的なものは以下の通りです。

  • 蛍光灯や電球などの照明器具
  • 畳の取り替え
  • 網戸や障子、ふすまの張り替え

これらの貸主側の修繕義務を免除する特約に水漏れなどに関する記載がある場合、故障の状況によっては貸主に修繕義務はなく、入居者が費用を負担して修繕することになります。

修理費用の相場

修理費用が自分の負担になる可能性がある場合、修理費用の金額が気になると思います。

ですが、トイレや水回りの故障にかかる費用は、そこまで高額という訳ではないので安心してください。

一般的な排水の詰まりであれば、1万円前後(詰まりがひどければ2万円程度)で、水漏れの場合は、パッキンやパーツの交換が必要になることもあるため、材料費と作業費の合計で1万5,000円程度です。

ただし、この目安はあくまで一般的な詰まりや水漏れの場合なので、根本的な設備の修繕が必要になる場合には、もっと高額になる可能性があります。

一番最悪のパターンは、建物全体の配管設備等が老朽化などにより不備がでてきて、修理のしようがないといったケースです。

給排水管など配管設備の寿命は25~30年といわれているため、それ以上の築年数の物件は可能性があります。(建物全体の大規模修繕がきちんと行なわれているマンションは問題ありません)

もし上記のケースとなると、貸主も簡単に修繕することができず、修繕に巨額の費用が必要になるため、修繕が現実的ではなくなるので、法的にも修繕義務が発生しなくなってしまいます。

このケースに巡り合ってしまった場合、家賃の減額を要求しつつ、早急に引っ越すことをオススメします。

貸主が修理の手配をしてくれない場合の対処法

トイレや水回りが故障した場合は、まずは貸主や管理会社に連絡するようにしてください。

ですが、連絡してもつながらない時間帯や、連絡しているのに対応してくれない場合もあると思います。

次は、修理の手配をすぐに行えない場合の対処方法をご紹介します。

深夜など貸主や管理会社と連絡がつながらない場合

故障の状況から今すぐに対処が必要だけど、深夜のため貸主や管理会社に連絡が付かない場合や、数回電話しても繋がらない場合は、自分で修理の手配をしてもよいでしょう。

原則は貸主や管理会社への連絡が必要ですが、その指示を待っていられないほど緊急性があるケースであれば、自分で修理の手配をしても問題ありません。

急いで対応しないといけない場合に、連絡が取れるのを待ったことで二次被害が発生してしまうのは良くありません。

また、自分で修理の手配を行った場合は、修理の代金を支払う際に必ず領収書を受け取るようにしてください。

緊急性があって自分で業者を手配した場合でも、領収書があるものについては後から貸主にその費用を負担してもらうことができます。

逆に領収書がないと負担して貰えなくなるケースがあるので注意してください。

どの程度で緊急性が認められるかは難しいですが、例えば水栓を閉めているのに水が漏れて床が水浸しになってしまっている場合は認められるでしょう。

一方で、お手洗いが詰まった場合や、排水から水が漏れているなど、故障している物の使用を一時的に中断すれば問題ないケースは、認められない可能性が高いです。

使用を控えれば一時的に解決したり代替手段が用意できるものについては、貸主や管理会社と連絡を取り、指示に従う方が良いでしょう。

連絡したのに進展がない場合

貸主や管理会社と連絡を取り、修理の手配をしてもらうことになったら修理業者が来るのを待ちましょう。

しかし、管理会社指定の修理業者の予定が詰まっていたり、そもそも対応を忘れていたなど、修理業者の手配が遅れることがあります。

修理の時には自分も立ち会う必要があるので、予定が立てづらくなったり、または故障が直らないままで不便な生活を続けることになります。

連絡をしたのに状況が進展しない場合は、以下の方法で対処してください。

催促

一度連絡をしたのに修理の日程が決まらない場合は、再度自分から貸主や管理会社に連絡をして催促しましょう。

その上で「〇日までに修理手配して連絡してください」や「明日までに修理予定日を連絡してください」など、期限を決めるようにしてください。

それでもなかなか自分の思うように修理の予定が決まらなければ、自分で手配して、その費用は負担してもらうよう交渉するのも良いでしょう。

また、故障の原因が入居者の故意や過失によるものではない場合において、あまりに貸主や管理会社の対応が悪く、長期間設備を通常通りに利用できなければ、賃料の減額が認められます。

これは民法611条にも記載されています。

24時間サポートサービスに連絡

入居時に24時間対応のサポートサービスや管理サービス会社の利用を申し込んでいれば、こちらに相談すると良いでしょう。

24時間対応なので時間帯を気にすることなく活用でき、緊急性が高ければすぐに対応してくれるサービスです。

サポート対応してくれる内容は運営している会社によって異なりますが、水回りトラブルの他にも、電気やガスのトラブル、鍵の紛失、窓ガラスが割れてしまった場合、エアコンの故障などにも対応してもらえます。

このようなサービスの利用は、有料であることがほとんどですが、いざという時にはとても助かるサービスです。

これから引越しをして新しい賃貸物件に入居する際、入居するマンションで24時間サポートサービスの利用ができるのであれば、利用を検討してみてください。

その他の設備修理が必要な場合の対処法

ここまでトイレや水回りのトラブル時に、どう対応すべきかご紹介してきました。

ですが、生活の中のトラブルは、水回りに限ったことではありません。

「外出中に鍵をなくしてしまい家に入れなくなった」「部屋の電気が一部点かなくなった」「エアコンが壊れた」「お湯が出なくなった」など、何かとトラブルは起こるものです。

これらのトラブルが発生した場合も、まずは契約書を確認して貸主や管理会社に連絡を取りましょう。

責任や費用の負担については、基本的に契約書ですべて定められています。

また、仮にそのトラブルが入居者の責任で修理するものだったとしても、不動産の所有者は貸主なので勝手に修理するのではなく、一言連絡を入れるようにしてください。

まとめ

今回は、賃貸物件でトイレのトラブルが発生した際の対処法について解説しました。

トイレの故障は、入居者の故意や過失によるものでなければ、多くの場合は貸主が修理費用を負担します。

なので、契約書を確認して、然るべき連絡先にすぐ相談するようにしてください。

対応してもらえない場合は催促したり、あまりに対応がひどい場合は、家賃の減額を請求するなど毅然とした対応をしてください。

緊急の対応が必要な場合は自分で手配したり、24時間対応のサポートサービスといった便利なサービスもあるので、事前に調べておくことで、いざという時に落ち着いて対応できるでしょう。

トラブルはいつ誰に起きてもおかしくないので、事前に調べて対処のシミュレーションをしておくことをオススメします。

とはいえ、トラブルが起きないにこしたことはありません。

普段からキレイに使うことを意識して暮らしていれば、トラブルも起きにくいので、予防グッズを使用したり、普段からこまめな掃除を心がけてください。

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